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2005年10月17日 (月)

間違いだらけの中華料理:担担麺

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■担担麺がいつのまに坦々麺に?


もともとタンタンメンは、四川で天秤棒に担いで売り歩いていたところから「担担麺」と呼ばれるようになった。よって漢字で書く時には手偏の“担”を使うのが正解!

ところが日本の多くの中華レストラン、甚だしいのは本格派と名乗る四川料理店でさえ“坦々麺”と土偏を使っているのだ。こんな間違いを指摘しなければいけないほど、日本の中華料理はまったくもっていかがわしいレストランが多い。

担担麺だけで指摘すると、文字だけの問題だけでなく、中身についても糾弾する必要がある。

■本場では汁無し&小椀が常識!

四川で担担麺と言えば、北京のザージャー麺と同じくスープは入っていない。日本で担担麺に汁を入れるようになったのは、四川飯店の創設者陳建民氏であった。この話しは陳氏の本や様々な雑誌にも書かれているのでここでは省略。

私が指摘したいのは、汁があるか無いかという問題ではなく、担々麺という食べ物の考え方が本場四川と日本とは違っている点にある。

本場の担担麺は、あくまでも軽食としてたべるものである。麺やワンタンの専門店で食べても、いくら大きくてもせいぜい日本のうどん碗位のサイズ、普通なら御飯茶碗程度のお椀に盛られて出てくる。当然スープは入っていない。

腹の減った大人の男性は、麺専門店に入って担担麺を二つ食べるとか、担々麺一つにワンタン一つという注文をする。女性や子供は中サイズの担担麺一つで終わり。

四川でコース料理を食べる時にも担々麺はでてくるが、最後の方に主食の一つとして小さな碗で出てくるものだ。主食の一つとしたのは、四川料理の正式な宴会では主食となる麺類は数種類出てくるため。例えば四川風ワンタンや水餃子等が、それぞれ小さなお碗に3つほど入れて供されるものだ。〈湯(スープ)〉が出てくる頃には、白飯を食べるかどうかも聞いてくるのだから、主食は複数あるわけ。

これは四川料理の発想に、麺やワンタンなどは〈小吃(シャオチー)〉と呼ばれる北京語で言う〈点心(ティエンシン)〉、広東の〈飲茶(ヤムチャー)〉とほぼ同じ考え方があるからだと思う。

日本では汁無し担々麺を大盛りのラーメンどんぶりで出す中華レストランがある。夏場になると冷やし汁無し担々麺として出したりもしている。別に営業妨害をしたい訳ではないので、これ以上糾弾しないが、本場通りでないのは明らか。

■レストラン評論家の無知も大きな問題

客側の問題もある。客側の代表であるべきレストラン評論家のシノヴェリに対する無知・非常識が、日本の中華料理をいっそう悪くしている。

先週発売の「週刊文春」のレストラン批評ページに「銀座の四川料理『趙楊』に行って担々麺を食べたいがコースでしか出さないのはおかしい。担々麺だけ大盛りで食べたい」という趣旨の発言がある。数十万部の発行部数を誇る日本を代表する週刊誌上で、料理を批評する人物でさえ、この発想なのだから推して知るべし。

上述の通り、正統派四川のコース料理では大盛りの担々麺はないのだから、『趙楊』に限らず本場通りのシノヴェリレストランで担々麺が小碗で出てきて文句を言うのは、中国料理に対する自らの無知をさらけ出している、哀れな現象。

そんなに大盛りで食べたければ、ラーメン専門店で食べればいいじゃないですか?
もしくは和風中華レストランでも?

ただしラーメン店の汁無し担々麺が美味しいかどうかは保証致しません(^^;

「間違いだらけの中華料理」はシリーズ化します!!!

以上

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コメント

10月31日深夜にTBS「イシバシレシピ」で放映した板橋の『栄児(ロンアール)家庭料理』周栄さんが調理したのは“担担麺”と字幕は出ていましたが、10月24日の予告では“坦々麺”になっていました。

TVガイドやTBSのHPにある番組表でも、前日までは“坦々麺”と書かれてあったので、本放送でも間違えていたら指摘しようと思っていましたが、ギリギリ間に合ったのかな?

●『栄児』
住所:板橋区板橋3-34-12
電話:(03)3961-9188
日曜定休

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